6時間


午前3時10分就寝、朝、6時過ぎに目が覚める。時計を見て、3時間か。と思って、さすがにもう少し寝ようと思う。布団の中で目を瞑る。眠れそうだが、暗闇の中のどこかに、さっき目が覚めたことがきっかけで、既に開始済みになってしまった意識がいくつかあって、いつもはそれを気にし過ぎて、ああ、もうだめだと思って、眠るのをあきらめてしまうことが多い。今日もそれか、でも3時間なら、どうせ後でうたたねしたり昼寝したりするだろうと思う。できればもう少し眠った方がいいのだがなあと思う。眠れないわけでもない、眠りへのとばくちを、まだ見失ったわけではない。しばらく我慢するようにじっとしてみる。薄い沈黙があって、身体の反応が返ってくるまでの軽い停滞がある。寝たのか寝ないのかわからないままで、しかし眠れているのか眠れていないのかを気にし続けていることは、ずっと気にしている。そのままふと意識を失ってしまえば、もう一度眠る。どこかでそのように、手綱を放す。意志でもなく諦めでもなく、ふとやめる。そうすると眠るのだ。ただ、今日はもう駄目みたいだ。ふたたび、何度目かの身体の反応が戻る。白けた思いで、このまま起きる。暖かな布団をまくって、冷たい空気が肌を包む。寝不足なら後で、もう一度寝たらいい。そう思って、もう一度時計を見たら9時である。なんと、3時間も眠っていて、驚いた。6時過ぎから、まだ5分くらいしか経ってないと本気で思っていたのに。かなり浅い睡眠だったということかもしれないが、でもまったく意識は現実に浮上しなかった。いやむしろ、ずっと現実に浮上したままだったとも言える。眠れるか眠れないかをずっと考えていたのは、たしかだから。とにかく結果的には6時間眠った。じゃあ、もう起きなければ。…ここまでで一旦切ろう。