朝の九時過ぎに、ちょうど横浜を過ぎたあたりで、オートミックス再生中のアプリから突如としてLed ZeppelinのIn My Time Of Dyingが再生された。Led Zeppelin…。こんなにちゃんと聴くのは何年ぶりか。そして、この、ジョン・ボーナムのドラムというのは、今更ながらやはり、とんでもなく凄い。In My Time Of Dying。結構長尺な曲だが、中盤以降の、リズムが入って来てからのドラムが、あまりにも完璧すぎてほとんどビビる。もうほとんど、ダサい寸前なのだが、その一歩手前のギリギリのすれすれを、悪魔のように疾走していく。この音はいったい、何なのか。録音の問題なのか、スネア、バス、タム、ハットそれぞれにフィルターというか、あるモヤのようなものが纏いついているのか、にもかかわらず、ギリギリのミリ単位の一点だけは、決して外してないので、すべてがグダグダなようでいて、すべてが根こそぎ無理やり、リズムに引きずられて高速で運ばれていく。そこに、えもいわれぬファンクが色濃く立ち昇る。まあ、このバンドのドラムサウンドをサンプリングしたい、と思った人々の気持ちは、よくわかるというものだ。ヒップホップの森に、ジョン・ボーナムのドラムの音がの地下水みたいに流れているというのが、何となく想像できる。