Wonk新作


castor」「pollux」アルバム2枚同時発売で、なんだかずいぶんきれいですっきりした聴きやすい印象。あまり色々な考えずにひたすら何度もくりかえし聴いてしまう感じで、とりあえず気に入った。それぞれ収録時間も短く、ふつうなら余裕で一枚に収めてしまえるボリュームだが、こういう形態で販売することは、如何にも今の時代という感じがする。でも少し系統の違うコンパクトな二枚という切り方は、これはこれで悪くないとは思う。アルバム一枚が60分越えというのは二十年以上前から当たり前のことだったけれども、必ずしもそうでなくてもいいとは思う。


Wonkはどこがいいのか、なかなか言葉で書くのは難しい。なんとなく、ふつうに単純にいいという感じなのだ。とてつもなく凄い、まったく新しい、誰もが知らない世界を表現しているとか、そういう風には思わないが、もう単純に楽器で合奏するってほんとうに素晴らしいみたいな、ばーっと音の厚みを広げてその上でボーカルが伸びやかに歌って、もうこれ以上何もいらないくない?みたいな、そういうおそろしく安定した定番のメニューみたいな美味しさ。濁りや曖昧さは今回予想以上になくて、それだけ聴くのが簡単で抵抗感少なめだが、しかし完成度高くて退屈さはまったくない。で、アルバム一枚が短いからほんとうに何度もくりかえし聴いてしまう。