開始時間

先日の、保坂和志の小説的思考塾Vol.4の配信は17:00からだったが、ちょっと早めにアクセスするとすでにトークがはじまっていて、それはここ最近の、いつもの通りのパターンである。

遅れて始まることはあっても、予定よりも早く始まるトークイベントというのは、たぶんめずらしいと思う。もっともフライング気味に始まる話題は「本題」ではなくて関係ない雑談というか、ウォーミングアップ的なオープニングトークという感じなのだが、しかしそういう話こそが面白いとも言えるので、聞き逃すとなんとなく損をしたような気にもなる(アーカイブを見返せば最初から聞ける)。

まだ全員揃ってないけど、まあいいか、早めに始めちゃうか、という鷹揚さ。電車ならば、遅れることはあっても、大体いつも五分くらい早く発車するのがあの路線だよね、みたいな、そんな電車はあまり聞いたことない。しかし電車というのは乗り遅れても次が来るのだし、早めに出ようが遅めに出ようが、乗客にとっては一緒のことだ。次に来たものに乗る。

間に合うかどうかわからない上映開始時間を目指して映画館に急いだり、昔はそんなことはふつうだった。それはたしかにそう