テレビ中継で見たセーヌ川、川幅は隅田川と同じくらいだろうか。手を振る人々で満載の、大小さまざまな屋形船が、幾艘も連なり行き過ぎていくのを見て、パリは浅草に似てると思った。京都ではなく、東京の川だ。

いつしか降り出した雨は、次第に雨脚を強め、いっこうに止む気配もなく、中継のマイクがずっと雨の音を拾い続けている。

花火大会の会場からも、パリからも苗場からも、マイクを通して聴こえてくる、今日は雨ですねという音。