J Dillaプロデュースの作品群を知る


Like Water for Chocolate  THE LOVE MOVEMENT  Stakes Is High  MAMA'S GUN  Donuts  Shining


J Dillaのラストアルバムについて以前書いたが、今日NapSterのプレイリストを見てたら、【J Dillaプロデュースヒップホップトラックス】というプレイリストがあったので、再生しながらリストを見ていたら、僕は恥ずかしながら今まで知らなかったのですが、J Dillaって、プロデュースチーム「ソウルクェリアンズ」の人だったんですね!…なーんだ。そういうのを初めて知った!と書くと、今まで何を聴いてたんだ?と言われそうだが、まあ昔からそれなりに、色々とかなり適当に聴いてるのだけれども、そういうアルバム単位の「点」が、こういう「線」として繋がるような情報のゲットというのは、あるきっかけで、こんな風に不意打ち的に訪れる事が多いのであって、まあ良く知ってる人は何を今更ってな話だろうが、そういう事を知る瞬間というのは結構楽しいことだ。


まあ僕としては、2000年に出たCommon「Like Water for Chocolate」というアルバムを聴いたとき、えらくかっこ良くてびっくりして、はじめて「ソウルクェリアンズ」という名前を意識したようにおぼろげに記憶しているのだが、その前にもA Tribe Called Questのラストアルバム「The Love Movement」とか、De La Soulの「Stakes Is High」とかも、いすれも随分好きで今まで聴いきたものであり、それらが結構J Dillaの息が掛かっていたのが、すごいびっくりした。あとエリカバドゥの2ndの名曲「Didn’t Cha Know 」まで!そうかそうか。そういう事なんだね。本当に素晴らしい仕事をした人だったんですね。今更ですが偉いなあ。すごいです。


アルバム「Donuts」および「the Shining」で聴かせる、グロテスクと呼びたくなるような音と音とのの暴力的接続感覚とすごい病み付きになりそうな甘美な陶酔感覚と、エリカバドゥの「Didn’t Cha Know 」(っていうかこの曲のベースは筆舌に尽くし難い素晴らしさだ)に漂う恐ろしく切なげでシンプルな生音サウンドが、一人の人物から生成されているというのは結構驚くが、それでもやはりその手触り感には何か共通性…というか共鳴があって、そういう「深み」というのがプロデュース仕事を聴く事の面白みなのかもしれぬ。このJ Dillaという人のそういう手触り感の強靭さはすごくて、それこそ今から10年前のDe La Soulに受ける印象から、既にしっかり通低している感じがある。


しかし、マジでこれら10年がかりで聴いてきて、それなりに好きだった何枚かのサウンドが、一人の(厳密にはチームだが)手によるものであったのを、今日初めて知ったのは、くどい様だが、けっこう驚いた。