遠吠え


酒を飲み過ぎて、負の感情がアンプリファイズされて、ぶおーーとハウリングノイズが立ち上がってきて、怒りが湧き起こってきて、あえて毒素をエムファサイズしてしまって、気が付いたら戦闘態勢になってしまっていて、心の中を、わーっとスムーズに口にしてしまって、それで相手を黙らせてしまう事の快感を感じつつ。。相手の反論がはじまって、相槌をうっているときの「はい」とか「ええ」とか「そうですね」とかの言葉に、どうしても苛つきや怒気の成分が含まれてしまうのを、抑える事が難しくて、話を聞きながら、ずっと渦巻いてるどす黒い気分全体を、却ってはっきり伝わるように相手に見せ付けてしまって、その態度で自分の溜飲を下げているのが、かすかに自覚されている。


火が燃え広がって行く事の快感!怒りがめらめらとより燃え広がるためには、それまで互いに暗黙の内に了解してた事とか、そういうのを平然と無視してやる事の快感が必要不可欠だから、結果的には言葉が指し示しているものなど何の意味もなく、何かを正確に伝えたいという気持ちも配慮もない。石炭をシャベルでくべるその重さとスピードだけ。尽きるところ、ここに怒れるぼくがいます!という事それだけ!…もうやめなよそういうの、いい大人なんだから。と思うが、むしろ若いときの自分だとこういう感じは絶対在り得なかったんだけど、なんでこんなに怒るようになっちゃったのだろう。。あ、飲み過ぎたからか。(むしろあまり言いたい事が言えてない様にも見えるよ、と優しき隣人からの助言あり)