エスキース(Esquisse)


僕にとって、ここで書いてる文章というのは、これは何よりも、自分が読み返して楽しむっていう事で、青臭さや痛さも含めて、思う存分書くのが楽しいのであろうと思う。というか、僕は昔(10代の頃から、ノートの日記で)、一人でコソコソとそういうノリで書くのが好きであったし、今もまあノリとしてはその延長でやっていて、読まれる読まれないは二の次で、云わば本当に人様のお役には立たないものを積み重ねているのである。


なんというか、言葉として、文字として書き始めて、その書くエンジンが回転数を上げ始めるときのドライブ感というかグルーヴ感というのは、やはり快感としか呼びようのないものがあって、字を書くというのはそれ自体が快楽的なものだ。まあ、こんなにいっぱい字を書くなんて最初は予想していなかったのだが、まあ、それで仮に結果としての文章がひどくて目も当てられないものだったとしてもそれは特に問題ではなくて、それよりも僕にとって肝心なのは、その快感の中にいる事それ自体を文面に表出させ続け、定着させなければいけないという事なのだ。だからそれを後になって読み返したとき、そこで言ってる事が間違ってるとか正しいとか面白いとか退屈とか恥ずかしいとか痛いとか、そういうのはものすごくどうでも良くて、必要なのはそういう、そのときのドライブした高揚感とか快感を、リアルにまざまざと思い出させるようなものになっているか?というところだけだ。まあ、大抵失敗だが!!


…まあそういう、云わばエスキースブックを公開してるようなもんだ。描く方のエスキースでも、そういうかつての自分が何を描きたかったのか?何にこだわったのか?を探るために見返す事が多い。だから基本はそれ自体に何の価値もないけど、まあ見て面白いところがあればいいね、くらいのものだ。