「プラネット・テラー in グラインドハウス」


プラネット・テラー プレミアム・エディション [DVD]


あまりにも下らなくて馬鹿なのだが、でも結構面白い。それはアイロニーとか自虐気分で面白い訳ではなくて、僕が素で面白がってる。…っていうか、まあ要するに「デス・プルーフ」も本作も、どっちの作品もとりあえずもう一回、最初から観てえなあと思ってしまう程度には面白く、とりわけ「プラネット・テラー」は悪くないんじゃないの?なんて思ってしまい、結局ほぼDVD買うかも…といったような状態にまで追い込まれている。いやそれはほとんど、録画した映像を最初からコマ送りで再度観るみたいな、幾つもの魅力的なシーンをほとんどもう一回こっそりと確認したいという幼稚な欲望に過ぎないんだけど、でもまあ、そういう事である。


ロドリゲスという監督の映画はデスペラートとかフロム・ダスク・ティル・ドーンとかは観てる筈なのだが、それ以降は全然観てないし、基本的にまったく興味なくて、印象としては最初のアクションシーンとかだけがすごく気持ちよくて、でもその後がブシャグシャの、血まみれの豚バラ肉が炸裂してるだけみたいな感じにうんざりして最後まで観ない。というパターンを繰り返してきたように記憶している。今回も大体それなのだが、でもまあ今回はさすがに、 ローズ・マッゴーワンの義足とかは、もう素晴らしいと認めざるを得ないだろう。個人的には機関銃装着の前に見どころが多く思われ、木の杖でかっくんかっくん歩いているところなんか激しく胸の動悸を高められた。トラックに乗り込もうとするのにもう走り出してしまって、両手でドアを掴んだまま不自由な足を交互に動かし、必死にかっくんかっくん地面を蹴って車体にしがみつくシーンとか素晴らしいと思う。まあ僕はこのあたり、たしかにベタな変態です。それは認めましょう。ほかにも、女医役の、ミニスカの内側にいっぱい武器を隠し持ってるお姉さんとかも、大変結構である。本当に下らないというか、下劣さとか下品さで突き抜けてる訳でもないし、全然面白くも何ともない映画だったのだけど、でもやっぱあの辺を何度か見返したいんだよなあ。。


まぁでも、ここまで書いたらやっぱどうでも良くなってきた。いっぱい魅力的な要素があるけど、それだけと言えばそれだけだしな。バイクとか自動車がカッコイイのが最初に登場する瞬間だけだったりするところとかがっくりだしな。こんな映画、下らないといえば最高に下らないじゃないか。もういい年なんだしあまりその場の気分で物事を決めるのはまずいだろう。やっぱ買うのはやめよう。断固やめよう。こんな映画のDVD買うなんて頭がどうかしてる。…なんかここまで書いたらすっきりした。書いて良かった。