森美術館でターナー賞などを観る


「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」を観た。六本木の森美術館にて。入り口にターナーの小品が一点掛かっていて、これが大変素晴らしい。ターナーは画集とか見てると、ものにもよるのかなとも思うが、でもやはり良い。一度まとまった展覧会を観てみたい。展示されている作品は面白いものもあり、そうでもないものもあった。ダミアン・ハーストのホルマリン漬けの牛は、実物をはじめて観た訳だが、なるほどなあと思った。僕が大学生の頃は、このダミアン・ハーストというアーティストはデビューしたばかりだったが、美術手帳とかで紹介されているのを見て、やはりそれなりの新鮮さと衝撃力を感じたように記憶している。しかし10年とか20年なんてあっという間ですね。。


併設会場で、「透明なスピード〜BMWアート・カー展〜」というのもやっているのだが、これはBMW社のレース仕様のクルマに有名アーティストがペイントしたのを展示してるようなヤツなのだが、正直、ペイントしてない普通の状態のものを見たいという感じ。ただ例外的に、ジェニー・ホルツァー(BMW V12 LMR/'99)だけは大変良い感じであった。クルマにペイントする(というか、まあホルツァーなのでペインティングじゃなくていろんな箇所に文脈から浮き上がった英文メッセージを書き入れてるのだが)という事が、すごくしっくり来ている唯一の展示物であった。まあこれも支持体たるBMW V12 LMR/'99があまりにもうつくしい形状であるからだし、レーシングマシンにメッセージを入れる、という事で醸し出される何かが、ほかと較べて豊かだからだ。と書くと、まるでホルツァーの作品を賞賛しているようだが、そうではなくて、あくまでも賞賛の対象はBMW V12 LMR/'99なんですけどね!いや、このクルマはありえないくらい、かっこいい。。


ミュージアムショップで色々見ていたら、ビル・ヴィオラの「はつゆめ」とかがDVDになって発売されていて、迷ったが買わなかった。最近、買うかどうか迷って、でもとりあえず買わない、という判断が大変楽になった。なぜならネットがあるから、あまり日数を空けなければ、あとでいくらでも買えるし、商品によっては価格もざっと比較検討できるのだ。洋書の画集とかが特にそうなのだが、店頭で見つけても一旦買わずに帰って、amazonで確認すると、価格的に激しく安価に購入可能である事も多く、そういうのもあってますますお店で買う、という事が少なくなった。(まあamazonも最高とは云えなくて、2ヶ月も待たせた挙句に調達できませんでした、とか云ってきやがる事もあるので微妙なのだが。)でも、陳列棚にだーっと並んでいる、という事から受け取れる情報って、ことのほか多いので、販売店というのはもっと栄えてほしいという気持ちはある。それはとても矛盾する考えだが。(上野に輸入CDショップが無くなったのも哀しいし。さすがにtsutayaじゃなあ、という気持ちはやはり大きい。いやtsutayaもそれはそれで、すごく利用するのですが!)