読書


小説は面白い、小説をもっと読みたい、という気分が高まっているので、なるべく小説を読む。これからしばらく意図的にそういう時間を増やして、短期間で小説を読む経験をなるべくたくさん重ねてしまいたい。…といったような考え方をするのが、昔からの僕の悪い癖だ。興味が向いたものに取り組むときのやりかたが、何でもそうで、何とか強化月間、みたいなノリで、熱に浮かされたようにそればかりやり続けて、なるべく短期間で効率的に、経験のそれなりに厚い層を作ってしまいたくなるのだ。まあそんなにわか作りの経験層なんてものは何の蓄積にもならないのだけど、でもそれをまた後で取っ掛かりにする意味でも、やって意味がない事ではないのだ。ものすごく華奢でグラグラする土台でしかなくても、それが却ってそれで楽しかったりもするし。っていうか、最低限そういう下地作りをしないで、唐突に別の世界に入ることが、元々性格的に苦手なのだろう…しかし今になって唐突に、小説を沢山読みたい、と考えるところが、普段いかに僕が、小説とかを含めた読書全般を面倒くさいものと思っているか、その億劫さを我慢して、気持ちを押し殺して読んでいるか、が透けて見える感じだ。