若者たち


絵を描きたいし、読書もしたいのだが、今日は休日出勤です。駅まで歩く途中、駅前の広くなってるところに、催しが終わって会場からでてきて、その辺にいっぱいたむろしてる新成人がいっぱいいた。女子は全員、変な色の着物みたいなのを着て、モコモコした格好で鈍重なペンギンみたいにヨチヨチ歩いている。男子は全員、細身のスーツに尖った靴で、髪を頭頂部あたりだけ逆立てて、群れを成したり一人で歩いてたり灰皿コーナーにたむろしてタバコの煙であたりを真っ白にしたりしている。一人で居ようが、集団であろうが、男であろうが女であろうが、みんな大変格好悪い。見ているとちょっと恥ずかしいので、なんとなく目をそらせて足早に通り過ぎる。若いっていうのは可哀想な事だと思う。若いというただそれだけで、絶望的に格好悪い。上野公園やアメ横とかで、修学旅行で来てる地方の中学生と似ていて、どんなに気合入れて格好つけても、外から見たら、ますます一層、哀しいくらい格好悪い。でも、それでいいんだと思う。逆に羨ましい事ではある。いや世間では普通に、若くてフレッシュで良いなあという風に扱われるのだし。だからそれはもう、仕方の無い事だ。若いというのは、もう、格好悪い状態からは逃れられないのだ。これは、耐えるしかない。格好悪い状態から逃れられる日というのは、自分が格好良さへの意欲を失って、もうそんなもんはどうでも良い、自分なんかどうでもいいやと、こころから思えた日のことであろう。だからその日までは、耐えるしかない。