うららかな日


暖かい一日。ほとんど一日中電車に乗っていたが、天気が素晴らしかったのでずっと会社の中にいるよりも良かった。午後5時を過ぎてもかなり明るいから、日もずいぶん伸びたのだろう。こんな天気が続いたら桜もあっという間だ。というか、梅はもう咲いているか?咲いてて、僕が気づいてないだけか。たぶんあと1ヶ月もしたら、もう桜だろう。桜の季節というのは、何度巡ってきても、ああこれからしばらくするとまた桜が…と思うだけで、何か切ないような期待感がぐっとこみ上げてくる、というか、そういう気分になる。歩いていると、肌の上をすべる空気のなまめかしさを全身に感じて、香水のような香りの漂いをともなって、季節が春に近づいていくときの、ある種独特なもの悲しさをふくんだ喜びの感情がふくらんでくる。なぜか。