黒澤明「乱」原田美枝子の事をぼんやりと思いだす。あの女怖かったなー。希望通りに事が進んで最後満足気な感じで、このメギツネがー!とか云われてずどーんと一太刀で殺されてしまうけど…いや、原田美枝子っていうか、そのとき原田美枝子殺したおじさんの方が良かったかも。あのおじさんは、原田美枝子が得意げに自分語りを始めたら、あーもう、わかったわかったから、みたいな感じで、ずどーんと原田を殺してしまう。で、殿様に、あんたが、だらしなくこんな女と遊んでるから、ウチの会社つぶれちゃうんだよ、もう今日中に不渡り出すよ。あんたも今日中に命、ないからね。殿!お覚悟を!と言って、自分はまた現場に戻るのであった。あのおっさんは、あの後、生き延びたのだろうか。それとも死んだかな。「乱」はさすがに長くて、まあ見返してみようかと思うにはちょっと乗り越えるべき壁が高いが、思い返してる分には、面白かったかもなあとも思う。みんな滅びちゃうっていうところが、ちょっとそそられる。