Blue 'N' Boogie


夜の蒸し暑さが、いよいよすごい。電車を降りて乗り換えのプラットホームに立っている間、蒸し上がった器からもくもくと立ち昇るような熱い空気が、全身を包む。さっき栓を抜いたばかりのビールはすでに生水のように温い。壜を持ち上げると水滴の溜まってできた輪っかがテーブルを濡らして証明を反射しているだけ。壜を持った手も盛大に濡れる。まったく酷い蒸し暑さ。曲はBlue 'N' Boogieで。この曲は僕にとってまさに夏。さっきたまたまシャッフルで聴いてたらMiles DavisのWalkin'に収録されてる同曲がかかった。おー!よくわかってらっしゃる。今日はたしかにこれだ。これしかない。でも僕が昔さんざん聴いてたのはWes Montgomeryの演奏の方。これとこれの前の曲のI've Grown Accustomed To Her Faceと。この2曲がもう夏。というかこれが、湿度そのもの。戦時中に、東南アジアのどこかのジャングルの奥地で録音されたもの(うそ)。しかしやれやれ、これからが夏だ。なんだかんだ言いながら、音楽を聴きながら、ビールを飲みながら、適当にしのげると良いのだが。。