港区千代田区


乃木坂でワシントン・ナショナルギャラリー展を観て、その後食事した後でミッドタウンから歩いて乃木神社の方に出て旧乃木希典邸の外観を見たり巨木を見たりする。涼しくて快適だが神社のように木々の多い場所にいくと蚊が大量にいて困る。そのまま乃木坂を歩いて赤坂まで行く。TBSテレビのあるあたりのさらに急な坂を上る。タクシーやバイクが僕たちを追い越して車道をぐんぐん上っていく音を聞いていると坂道を登るためにエンジンがしっかりと回っている感じがする。頂上近くまで上ってから振り向くと、さっきあったマンションのほぼ5階あたりが、今自分たちが立っている場所と同じくらいの高さである。そこから劇場とかテレビの催事場みたいな一角を抜けて赤坂駅前まで下る。見慣れない巨大なビルが出来ていてその一角だけは人で賑わっている。赤坂には数えるほどしか来たことがないが、もう10年近くも前のかすかな記憶の赤坂駅前の記憶と今の風景が大きく変わっているので、やっぱり年月がたてばこうして景色も変わるもんだなあと思った。でも一部だけふいに記憶と同じ景色も残っているのに気づくと、ああーこの道があれか、と気づいてさらに不思議な気分になる。そのままさらに歩いてまた急な、こちらもまた出来たばかりのような新しい階段を上って日枝神社へ。浴衣を着た外国人の小さい女の子とすれ違う。右手の方のビルの向こうに首相官邸の建物が見える。ってことは虎ノ門も近いっけ?別の階段を今度は下って日枝神社を後にしてしばらく歩くと、国会議事堂の頭のてっぺんが見える。さらに行くと国会議事堂の裏手である。広い車道に囲まれていて空間全体のスケール感が急に変わる。広大な敷地である。衆議院側からぐるっと回って正面まで出る。30メートルくらいの間隔で警察官が立っている。紺色と水色と白の組み合わせの制服である。警察車両も水色を基調としたカラーリングである。国会の建物外観は赤みがかったクリーム色の相当真新しい感じで、全然風格とか重みとかの感じられない新しい建物に見える。道の向こうにある国土交通省とか総務省とかの建物は相当古めかしいのだが風格というよりは単に古いという感じ。しかしパラボラアンテナのいっぱい付いたよくわからない背後の建物とかはすごい感じもする。そして車道がとにかく広い。国会正面と向かい合う小さな公園を抜けてさらに歩くと、皇居の堀が見えてくる。皇居周辺の道路の広さはロシアとか中国みたいな感じもするような。この堀の感じは、いつも竹橋の美術館に行くとき見る堀の印象とは違う感じ。そのまま歩いて桜田門へ。ジョギングしている人の集団がすごい数。前方にまた別の公園が見えてくるがそれは日比谷公園である。音楽が聴こえてくる方角は野外音楽堂だろうからそっちを目指していくと、中央の広場はどうやら盆踊り大会らしくて、まだ夕方にもなってないが浴衣の女性が大量にいる。皆、浴衣を持っていて、こうして着るんだなあと思う。日比谷公会堂野音の通りを抜けて出口を出て、すぐそこの地下鉄入り口に入った。そこから地下道がまた結構歩くのだ。やっと日比谷線日比谷駅の改札に着いた。今日はじつによく歩いた一日。