なるべく早く寝るために書くが、とりいそぎ、京浜東北線で、西日暮里から桜木町まで約一時間かかるのだが、おそらく、大井町か大森あたりで30分くらいなので、そのあたりで道程の半分のところであろう。そのあたりまで来て、ようやく半分なのか、そう思うと、長いなあと思う。大体、そこいらを過ぎたあたりで、座席が空き出して、座ったりする。そうすると、そのまま寝てしまうことが多い。帰りなどは、桜木町で乗って、次の駅の横浜でかなり人が降りるので、そこで空いた席に座って、あとはずっと寝てしまうことも多い。・・・しかし、眠い。こんなに眠いなら、今、寝れば良いのだが、なぜ今寝ないのだろうか。まったくそれが、つくづく不思議である。でもいつまでも不思議がっていても仕方がないので、今日はもういい加減、そろそろ寝ようと思っている。しかし、なぜ今寝ようと思うということを、こうして起きた状態で書いているのか。今寝ようと思うと書くのは、書かないと書けないことだ。だからそう書いているうちは永久に眠れないということだ。眠るためには眠らないといけない。だからいつまでもこんなことをやっていないで、とも思うし、それにあと、ちょっと考えていることとしては、今、寝たら、どういうことになるのか、少し興味があるのだ。今寝るということは、その後はもう眠ってしまうということなのだから・・・。しかし、そうだった。寝る前には必ず、肌に保湿クリームを塗るのを忘れてはいけない。とにかくここ最近、乾燥がものすごいとは思わないか。僕はとくに、顔が酷い。口元などや、あと足もそうだ。過酷な乾燥地帯に住んでいる。全体的に突っ張るような嫌な感じだ。全身にケアしてあげないと、気を使ってあげないといけないのである。会社のオフィス内も、本当に乾燥が酷い。打ち合わせで三十分程度喋ってるだけで、口の中がからからになってしまう。風邪などすぐに蔓延してしまいかねない、きわめて劣悪な環境であるといえよう。しかし、やたらと広い居室内には、巨大な加湿器が数十台、横に並んでフル稼働しているのである。これは節電対策で、暖房温度を少し下げる代わりに湿度を高めて保温しようという作戦らしいが、効果の程はよくわからないが、湿度保持は残念ながらほとんど実現できていないようである。みな、乾ききっているし、加湿器内のタンクも数時間程度で空っぽになってしまっているようだ。砂漠でポリタンクに水を汲んでるみたいな感じで、給湯室に大量のプラスティックの加湿器内水タンクを抱えた男が水を補給していて、おかげでコーヒーをいれられないこともあるらしい。それでも、そんな大量の水も、あっという間になくなってしまう。あとかたもなくなってしまうらしいのだ。加湿なんて、絵空事を言ってるだけで、そんなの実際には無理なんじゃないのか、と思われてくる。じつはうちの自宅の寝室も、今は、でかい空気清浄機が一台と小さい加湿器が二台稼動している。妻が風邪と喉対策で、かつアロマ香もほしいということで、やたらと湯気の出る、こんなものすごい状態になっていて、寝室に入るとまるで薄っすらとモヤの漂う低音スチームサウナに入ったような気分になるのだが、しかしそれでも朝方は乾燥しているのだ。もちろん小さい加湿器のタンクは空になっている。そして空っ風が吹き、砂塵が舞うのである。いったいどうなっているのかと思う。電車の中で、うるうるとした肌のおばさんを見ると、ああ肌ケアすごいなあと思う。もうほとんどあれは、人間の肌ではない何かだと思われるが、でもああやってちゃんと成立させているのだから、それはすごい。こんな酷い世の中で、ちゃんと保湿しているだけでもすごい。こわれもの、という感じだ。そっとしておきたいと思う。