あと一日か二日の猶予を想定して、そのあいだに何とかしておかなければと思っていた事案があったのだが、予想に反して猶予はなく、本日昼過ぎに「事故」が発生した。想定されたものだったため、復旧計画の通りにリカバリーして、それで、そのままあっという間に終わって、事態は沈静化した。一日ないし二日かかると思っていた対処を、結局その瞬間に全力で最小限だけを一時間か二時間でつくって、あとは後日、周辺を補強するという流れになったので、最大瞬間風速的に大変なだけだった。この現場に来てから三年近く経つが、いつかきっとこうなると思っていたことが、今日ついに現実のものとなった。ダメージはほぼゼロで、それはある程度、想定どおりの対処ができたから、というだけでなくて、今日は何よりも、運が良かった。「事故」発生のタイミングが、まるでこちらの都合や情況を待っていてくれているかのようだったし、今日は本当に、いくつかの運のよさにすくわれた。ああ、なぜか守られている、すくわれてると、何度か思った。しかし、そうなるとは思ってもみなかった午前中にやっていた作業内容を、夜の時点で見直していて、なんでこれほどまでに、未来というのは予想もつかないのかとつくづく不思議、というか、なんでこれほどまでに、そのときから一秒あと、一分あとのこともわからずに、こうして「今」を無意識に信じていられるのかという、まだ何も知らない午前中の自分をふりかえって、そういうつくづく不思議、な思い。