つらいことばかりだね。前から、面倒くさいことばっかりだった。あーやれやれだ。酒すら飲む気が萎えるというものだ。ツタヤに寄ろうと思ってたのに、ずっと寄れてなかった。もう何日経っているのかわからない。この世の偉い人はみんな一回、大貧民の革命で一番したに行ったほうが、そのほうが皆にとって良かった。じつは、こことは別の場所に行きたいと思っている人がたくさんいるわけで、そこでもう一度はじめたらいいのじゃないかとは誰もが密かに思うところだった。そこで空き席が生じたらじゃあ誰がどうするのかについては、それについて一度打ち合わせしましょうとこちらまで召集されて、とりあえず皆で夕食をとりましょうとなった。ちゃんとしたディナーにしましょう。ワインもちゃんとしたのがリストに載っています。そこでわいわい決めたらいい。とりあえず、夜の宴からはじめたらどうか。ざわめきががおさまった頃、忘れた頃に、急にそこからわいて出たように、ぼくたちの新しいリーダーがすぐわきに立っている。まだ年若い、大学を出たての子だ。そう。女性だ。えー、こんな子で大丈夫なの?いや、大丈夫。いや実は大丈夫じゃない。でもこれが現実だ。皆で支えよう。ビラ配りの子も皆帰ってきた。酒臭い室内に人がようやくまばらになってきた。軽トラックが火薬を踏み潰した匂いがさっきようやく薄れてきた。脱ぎ捨てられた汗に濡れたシャツの塊りをビニール袋に入れて集めて。ポリバケツに何杯もの発泡スチロールのゴミが出て回収業者を明日までに決めたかった。埃の舞う駅前に旗が風をはらんでばたばたと音を立てている。明け方に終業したバイトの子が友達と一緒に牛丼屋から出てきた。空が白く明るくなってきて空に黒い電線が喰い込み始めた。黄色い線の内側に下がって、一番線のドアが閉まり始めた。カラスが通勤の人々とは反対の方角へ歩いていく。