DVDでホン・サンス「次の朝は他人」を観る。道でファンの女性に声を掛けられて立ち話するとか、一軒目の店に行って、そのあと二軒目の店に行くとか、二軒目の店の女性はどこかへ外出していて後から来るとか、ピアノで同じ曲を二回弾くとか、タバコを吸ってたら店の女性が来て買い物に行くとか、とにかく何でも二回ずつか三回ずつというところが、妙に苛々するというか、何?これ、なんなの?という気持ちでやはりもやもやする。しかしもはやそれが面白い。この作品では全編ほとんど登場人物数人が店の中で飲み食いしているだけで、そのとき話している内容も、見ているこちらも最初から、何か意味のあるような聞くに値するようなことは一切話さないんだろうなと思いながら見ているのだけど、まさにその予想通りの会話がひたすら続くし、ほんとうにずっと、ぼけーっとそれらを観ているだけ。。キム・ボギョン演じる店の女性の美しさ。しかし、ばかだ…。撮影された景色もたいへんうつくしい。普通の冬の、雪が降ってる街中とか路上に過ぎない景色なのだが…。タクシー拾うシーンとか。しかし面白い…。