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最近、The Beatlesを総復習的に聴いている。「Help!」「Yellow Submarine」など、今まであまり聴いてこなかったアルバムを中心に。

「Help!」はどの曲もさすがに「一度も聴いたことない」というのはないが、これまで聴いた回数としてかなり少ない曲というのはある。しかも、アルバムとして聴くとまた全然印象が違うというのもある。印象が違わないのはYesterdayくらいか。全体としては、アップテンポのノリノリな曲も多いのに、総じてThe Beatles特有の暗さというか淋しさがはっきりと感じられる印象。よくわからないけど、こういう暗さって、ジョン・レノンのせいなのだろうか。

っていうか、アルバムタイトル曲のHelp!自体、今まであまり好きではなかったというか、聴く前から耳タコの代表みたいな印象で、まともに聴こうとしたことが今までほとんど無かったけど、こうしてアルバム一曲目に、これがガツン！と始まるっていうのは、よくよく考えたらたいへんなことだ。それだけで歴史的な傑作といってしまえるくらいだ。

Help!はアコースティックギターによるバッキングが曲の基調で、ところどころギターが部分的にスパイスっぽく入る。で、ベースは確実で見事なラインを刻む。この曲にかぎらず、ビートルズのベースは凄まじく良い。というか、ベースしか聴こえないような瞬間さえ少なくないくらいだ。ポール・マッカートニーのセンス、技量が凄いのは言うまでもないが、音のでかさというか、主張の程好さというか、全体のなかでベースに担わせている役割の適切さが素晴らしい調整具合なのだと思う。The Night Beforeって曲も、ちゃんと聴いたの中学生のとき以来かも。こんなオルガン伴奏の曲だったのか。I Need Youの、何とも味わい深いギターの、たぶんボリュームペダルでのコントロール。Another Girlの曲の凄い完成度。B面なんか、じつに素晴らしい。It's Only Love→You Like Me Too Much→Tell Me What You See→I've Just Seen A Face･･･と、ものさびしくもシンプルなこの流れ…。