大阪の女


会社で、半年近く前から、定期的にやる会議の出席者で、たまに雑談もするような、まあ、ある程度知ってると思っていた人が、この前たまたま電話で話しているのを聞いて、相手に吊られたのか知らないが、その喋りがものすごいコテコテの大阪弁だったので、へー!と思った。ほんとうに、聴けば聴くほど、超・コテコテだった。ふだんの話口調が、全然そうではなくて、むしろクールというか、関西的な印象の一切無いイントネーションとリズムで、言葉を選んでゆったり話すような感じの人なので、ちなみに女性ですが、まさか大阪女だとは、一ミリも想像してなかった。しかし、まさに事後的に、今さらのように、確かにそうだ。そういえばそうだ。よく考えたら、そうとしか思えないところがあると思い始めた。どこがかと言うと、顔だ。顔が、あれはどう考えても、大阪の女性の顔なのだ。大阪の女性の顔、というものがあるのだ。言われると、わかるのだ。でもふだんはなかなか、気づきにくいね。でも、そうだと知ると、ああ、なるほど、いや、ほらやっぱり、そういう顔だよ、と、ただちに思うような、ある種のはっきりとした特長があるのだ。