痩躯


体重がさらに落ちて、今日、自己ベストが出た。これだけの値だと、さすがにいつ以来だろうか。十代とか、高校生のときとかだろうか。しかし、それでも今が、高校生のときの肉体に戻ったわけでは無い。当たり前だが。


高校生のときの自分は、折れそうなくらい痩身の身に、巨大な鞄を肩にかけて、肩そのものが抜けるんじゃないかと思われるくらいの格好になって、強制労働の奴隷みたいな感じで学校に通っていたらしい。あのときは、そうだったと、かつて妹に言われたことがある。


まあ、たしかにそんな感じだったのだろう、とは思うが、しかし辛いとか苦しいと思ったことは、一度も無かったような気もする。でも、毎日楽しくてしょうがない、というわけでもない。というか、そういう一般レベルの苦痛とか幸福感や不幸感が有効稼動していなかった感じ。自分以外と比較する能力が停止していたというか、自分の主観の内側で起こる出来事だけで、ひたすらてんやわんやしていた。