ロングコース


泳いでるとき、体調によって疲労感はけっこう違うことを最近感じる。運動開始から終了までの約三十分で、最初の五分は基本辛い。だからこれは無問題。次の五分〜十分。動作に身体が慣れ始めて、反復行為が身体の様々な機関と感覚を開きはじめる。アクセルを踏み込むと、すーっとスピードが上がっていくときの状態。これも毎日、基本的には同じ感じ。後半の五分。ここから体調によって変わる。良いときはさらに加速できる、ような気さえする。実際はそうでもないが、気持ちだけは前向きになれるくらい、身体の動きはいい。悪いときは、かなりキツくなってくる。すべての動きに苦痛に近い重さがともない始める。時計を頻繁に見て、あと何分これに耐えれば良いのかを考えるばかりになる。さらに五分。また別段階に行く。快調なときはやや翳りが出る。辛いときはやや楽になる。後半のコンディションを受容した状態というか、麻痺が始まった状態というか、たぶんそれまでと違う脳内分泌が起こっている。で、最後の五分。最後なので、そのまま、泳ぐだけ。ただの反復機械。数分後の終了が見えてくるので、それが現状を俯瞰させる。泳いで、疲れた、ということが、実感的にわかる。その後、快調だろうが不調だろうが、終了して着替えるときは普通。