Becca Stevens Band


ベッカ・スティーブンスを繰り返し聴いている。何を言っているのかはわからないが、とにかくそれに共感し寄り添いたくなる、それとは何か?というと、前後の脈絡を欠いた、一瞬のしぐさというか、ぐっと黙って考えて次の瞬間にさっと動き出す感じというか、無意識に周囲をうかがいながら徐々に位置をずらしていく感じというか、そういう勝手な想像を許してくれるような余地のことだろうか。それでいて、ああやっぱりこの人らしさはこの感じね、という部分はどの曲にも色濃くある。すっと息を吸い込んで、それを言う、歌おうとする瞬間、そして歌う。ある着地点に届ける。ああ、そうそう、それね、と思う。