ゲスト

仲良しの女性三人たちが、たまに僕を呼んでくれて、彼女らと僕とで会食することがある。二、三年に一度くらいだろうか。これまでに三、四回呼ばれただろうか。いや、もっとあっただろうか。なにしろ大昔からの話で、忘れた。

彼女ら三人も、僕も、共通するのは子供がいなくて夫婦二人暮らしであることだ。そういう話はほぼしないのだが、四人のなかに共有される気分として、そのことは含まれているのではないかと思う。

しかし先日、久々に呼ばれて行って、久しぶりのはずだけど、なんだか全然そんな気がしないのは、皆さんも僕も、それだけ年齢を経てますからね、お互いなかなか気付けないですからね、、とか言って、しかしOさんとNさんは毎日会うけど久しぶりのMさんは年齢は僕より上のはずだがいつまで経っても外見の雰囲気が全然変わらなくて、これはすごいことだ。宴が始まると、まあ話題はどうしても仕事のことが多くなるところが、僕としてはあまり面白くはないのだが、結局会社のことを喋ってるのは、話題としてそれがラクであまり考えなくて済むからで、そうじゃない話をするのは場がそれなりに面白さに満ちてこないと、その気分が高まってこないと、そうならない。そのためにはお酒も進んだ時間の方が良いのだが、年齢のせいか皆さん昔よりも飲まなくなったし、なにより食べなくなった。店の質が大したことないせいもあるけど、料理が余って勿体ない。でも毎回そうだったように、終盤にきてようやく楽しくなってくるパターンで、最後別れのときには、ぜひまたやりましょう、次はお花見の時期に目黒川沿いの店を早めに予約しなくちゃ!とか言って盛り上がる。別れの際がいちばん楽しいから、また次回の約束が来るのか。それでもたぶん、また数年後だと思うが、でもあれだけ言ってたなら、ほんとうに今月か来月またやるのかな。