物質(ループ)

ベルクソン的には、物質も生物もシステムである。システムとは、相互作用するひとまとまり、である。…という時点で、やはり「…なんだそれは…」との思いをもつ。これは、そう思わないなら、かえっておかしい。

生物の相互作用→「感覚-運動システム」としての生物が感覚クオリアを得るまでの説明を、かろうじて読んだとして、それゆえ物質の相互作用においては、クオリアは生じないということも読んだとして…。

クオリア生成もさることながら「しかし物質も相互作用する」のだ。その時点で、すでにものすごい。

物質=宇宙的な広がりをもち、時間ゼロである。(たぶんゼロだと、言い方が悪い。結果的にミクロ=時間最小という意味になる。)

そうでありながらも、この時間ほぼゼロの宇宙的な広がりはシステムであり相互作用している。

同等の時間スケール間において受け渡ししているようなものか。物質が「絶えず再開される現在」に封じ込められてる、とベルクソンは言う。

つまり時間ほぼゼロでくりかえしくりかえし再生されているようなものだ。しかしそれは経過ではない。繰り返し再生でもない。時間の流れはない。

無限にループしている。ループというのは、計画(プログラム)ではない。ループは、その枠が仕掛けているのでもなく、その対象が自らの意志でそうしているのもない。ループは非制御的だ。そしてループが終わる理由はないゆえにループする。

物質とはたとえば、そういうものだろうか。