プロジェクトマネジメント入門


組織立った行動において、作業者(開発現場のSEとかPGとか、戦争でいえば兵隊)はいつも比較的優秀で…優秀というのは命令とか指示を完遂させる事において優秀だという事で、これは特に日本人に顕著な特徴であるとも言われる。日本人は喜んで残業する。とは言い過ぎだが、少なくとも「いや私は如何なる理由があっても残業しない主義ですから」と言う人は少ない。戦争でいえば、高地の斜面を遺体がびっしり覆っているような状況下で、なおも機関銃掃射に突撃せよとの命令に従い、その遺体の海に折り重なっていった日本人兵士達のような。


ところが指導者(管理者、PMとかPLとか、戦争でいえば参謀とか将兵)は、それに較べてイマイチで、特に開発プロジェクトの進捗具合(戦争でいえば戦局)が悪化してくると、こうまで崩れるか?というほど人間的弱さを露呈するのが指導者であると、太平洋戦争の昔から相場は決まっている。彼らは状況の悪化を見届けて、会議室に入り聞くに堪えない醜悪な言い合いをして、最後に全員の中より「自決」役を決めるのであった。


今、ビジネスの現場において、すごい社員比率の下がっている状況があるとして、派遣とかパートとか(戦争でいえば学徒動員とか民間兵士とか古参兵士)そういう状況下におけるマネージメントの最重要事項というのは、マニュアル化とか何とかではなく(マニュアル化するコストの計算もせずマニュアル化は実現できない)何よりも指導力であり、司令長官の「人徳」的なものであったりするのだろう…。