風景


住んでるところから5分も歩かない場所に、古い公団住宅が建ち並んでいて、一年ほど前その脇に全棟新しいのが立ち並んだので、元の団地は空き家のまま薄気味悪い感じでずーっとそのままだったのだが、今日ついに取り壊しをやっていた。数日前からまるでギブスをはめるみたいに、建物の周りをびしっと隙間なく覆って、それで民家とか道路に面してない方の面をガンガン壊していた。歩いていて見上げると、整然とした「ギブス」の裏側の崩落が生々しく覗き見えており、結構すごい風景だった。携帯カメラで写真を何枚か撮ったら、それだけでこっちが思ってたよりも何倍も怪しい人間の怪しい行動っぽさが、自分の身体から発散されているようで、…それは警備員とか近くの子供連れのおばさん連中とかの視線が、なんとなくそう思わせたのだろうと思った。



漫画「シャコタン・ブギ」をこの前古本屋で買ったのだが、こんなに「女とヤる」事しか考えてないような話だっけ??と思ってびっくりした。まあ、さすがに今読んでどうこう言う気もしないのだけど、ただ「海岸通りでお前と二人」という一編だけは、今もなお読ませる何かがあるなあと思わされた。…異なるエピソードが、それぞれバラバラに進んでいって、それらが交わるでもなく離れるでもなく進む事で、何かふわっとした過去の記憶めいた、なんとも切なくて哀しい過去の恋愛の予感を匂わせるテクニックがかなり上手いこと決まっていて、結構いい感じである。…でもまあ、この漫画はやっぱ、シャコタン車たちの魅力に尽きるだろう。よく銀座の4丁目より向こうとかにこれ見よがしに停車してる高級車とか、金持ち芸能人とかが乗ってる高いクルマとか、ああいう人たちも、仕事にかまけてないで、ちゃんと昔の若い頃を思い出してマフラー変えたりサスとか切ったりした方が良いと思うけど、そういう事はしないのだろうか?


あとは、ほかの画像もいくつか…宮沢りえ、モディリアニ、ドガドガの帽子の繰り返し