朝夕


日常に無理やりドラマを見ては駄目で、何もない地平から、立ち上げてくる白けた素っ気無い気持ちだけを、大事にしていれば良いのである。物事を動かし始めるときの白々しさから目を逸らすべきではない。


…お酒に旨いも不味いもない。お酒の味は、常に同じ筈である。お酒を飲むことには、仄かにその事実の、その厳粛さを確認する作用が含まれている。