holiday


具象とか抽象とかいう言葉のくくりで考えたことはないし、そういう考え方自体興味ないのですが、自分の人生の行きがかり上、過去今までわりと具体的なイメージを描いてきてしまってるので、それがどうしても重く足かせになっているとは思う。で、今の感じの制作において、そういう過去をまるで置き去りにしている感じなのだけれど、でもそれは自分の中で、どこかで、絶対間違っていて、そのまま行くなんて無理だし、そうは問屋が卸さないし、それは絶対避けられないだろうという予測だけはしてあって、いずれそこに向き合う覚悟もしてあるつもり。でも、とりあえず今は、そうじゃないところで、やっている。いわば「なんかいい感じの」「なんかフィーリングッドな」抽象的画面をちまちまと作っているのだけど、でもそれは、近い将来、いずれ、避けがたくもっと痛ましい何かとぶつかってくる日が来るんで、これは要するに、それまでの仕込みであり、我慢でもあり、いやある意味モラトリアム的な一時的な快楽をむさぼって良い時期だ、今は。だからどこまでも快楽的で閉鎖的で個人的であってよい。今だけは。