働くおじさん


会社の仕事の話だが、今日は朝からかなり気合入れて、残件を片付ける事にずーっとパワーを注ぎ込んでいた。いつもなら、そんな風に集中して気合入れてひとつのことを片付けようとしても、結局、どっかから横やりが入ったり、避けられない割り込みが入ったり、あんまり関係ない会議に出させられたり、何だかんだと色々あって、なかなか一日中ひとつの作業にかかりきりにはなれないものなのだが、今日は最初から残件処理集中日と自分で決めて、そのつもりで出社して来ていて、周囲に対しても背中から微妙に「今日は話しかけないでください」オーラを漂わせつつ、内線が掛かって来てもいつもより不寛容な態度で「すいません今ちょっと無理ですー」とはっきり断り、ただひたすらモニタに向かい、そのまま午後になり、やがて夕方を迎えた頃には、まあ予想していたより若干進んだ、くらいの位置に、現状を持ってこれたので、とりあえず安堵するとともに、ああ今日は僕がこの会社に入社してから一番たくさん仕事した日だとか思った。いや要するに、心身共にくたびれつつもある種の達成感もあるという、高校生的すがすがしさの表現として、思わずそういう言葉が出てしまうような感じだった。…でもまたその夜まで別件でまたバタバタして、それが終わったらもうさっきまでの、スポーツの後のさわやかさみたいな、夕方までの感触など完全に払拭されてしまっており、なんだ結局何もかも忘れてしまうのだなあ、これが年をとるってことなんだろうかなー、とか思ってしまった。達成できたこととか、朝の時点と夕方の時点での大きな違いとか、そういうのがもはや、遥か昔の、相当過去の事に過ぎないようにしか思えない。。。っていうかでも、制作とかもそうだろうけど、自分がこれをやった、とか、これをやりたい、とか、もうそういう感覚でやっていても、本当に大事なところには、全然追いつけないのかもしれなくて、年齢的に30も後半を過ぎると、もうやってるもやってないも一緒みたいなところでガリガリかんばってないと、全然マトモな何かが残るようなことにはならなそうにも思った。