PASMO


パスモをチャージしようとして切符売り場まで行ったら、先に初老の男性がいたので、その人の後ろに並んだ。タッチパネルの画面を見て、その表示内容を読んで、画面のどこかに指で触れて、画面が切り替わって、またその表示内容を読んで、また画面のどこかに指で触れて、最終的にお金を入れて、カードにチャージするのだ。しかし操作のどこかで時間がかかってるみたいで、やや戸惑いと焦りと苛立ちを感じてるみたいだった。僕はそのまましばらく待っていた。でも少しして、かなり苦労されてるように感じられたので、背後に近づいて画面をのぞき込ませてもらった。…領収書のあり、なし、の部分のどちらかに触れて次の画面に遷移させるところで、そこからどうすれば良いのかわからず、戸惑っておられるのだということがわかったので、あ、すいません、この部分だと思います、と話しかけようとしたら、その瞬間に、その男性も、理解されたようで、かなり勢いよく、苛立ちを込めて、適切な箇所を指でぽん!と押した。その後、チャージは無事完了し、男性はかなり素早い動作でカード等を抜き取りその場を去った。急いでいたのか、後ろに人が並んでいる事への気後れや、焦りや、苛立ちがあったのか、わからないが、ややお気の毒に思った。というか、焦る必要などまったく無くて、もっとゆっくりでも良いくらいだ。あんなものを、さっさとスピーディーに操作しろとか、したり顔で平然と要求してくるような連中の方が、アタマがおかしいのである。押す場所を教えてあげて、もし「これは私にはよくわからないねー」とか言われたら「いや、こんなものは絶対に誰にもわかりませんよ」と言いたかった。