一月


12月と1月とで、世間の雰囲気がずいぶん違うものだ。私的な印象というか、単なる思い込みかもしれないが、でも先月と較べたら世の中の全体的なテンポが3割くらい落ちた気がする。人ごみの密集度が違うし忙しなさや切迫感もない。だるい感じのゆったりした、まどろみというか倦怠というか日向ぼっこの感じというか、何か甘えたような、なし崩しで成り行き任せな、開き直ってあきらめたような感じが全体的に漂っている感じ。同時に元々内向的な性格の人の今まで目立たなかった怒りや悲しみを含んだ主張が少しずつ目に見える場所まで浮かび上がってきて、まだほんのかすかな気配に過ぎないレベルだけど世相を軽く緊張させ始めている感じ。