画用紙


 なんと、もう15日ではないか。最近、なぜこれほど時間がないように思うのか。実際に時間にゆとりがない。この後、とにかく何か書いたらもう寝よう。まだ、外はとても寒いし。驚くほどの寒さだ。

 画用紙を配ったら、それに高校生が絵を描く。画用紙に鉛筆で、まんがかアニメの、キャラクターの顔を描いている。口元のあたりを描いている。おー、うまいねえと声をかける。これって何のキャラクターなの?と聞く。これは、何とか何とか…聴き取れない言葉で返事が返る。もっと画用紙いっぱいに色々描いてみれば?と言うと、うーん、でもそんなに描くことないし、これが一応これだけですごいちゃんと描いてあればいいでしょ、と言われて、うんじゃあいいよ、それと、でもあとここがすごいいっぱい余ってるから、ここにももう一個なんか描こうよ。なんでもいいからもう一個だけ、と言うと、えーだってわかんないよー、もう一個はもう無理だよーと言って不服そうだ。

 画用紙を配っているとき、画用紙というのは、何とも物欲しげな、いやらしいほどに何かを期待しているかのような物質だなあとつくづく思う。あの四角い真っ白な厚紙。生徒達がそれぞれ描いたものをみていると、配った画用紙と描かれた絵が、ほとんど繋がってないので、そういうものを見ているのは砂を噛む想いだが、しかし画用紙そのものが、最初から砂を噛んでいるようなものだ。