バスに乗って、流れる景色を見ていた。

車窓からみえる景色の流れ方。この流れのスピードの感じ。いつも同じスピードの流れ。

車内は空いている。皆、よく眠っている。乗りもの全体が、まるで宿泊施設のようだ。しかし、降りる停留所が近づくと、ちゃんと目を覚まして停止ボタンを押すのだから、眠っているわけではなくて、単に目を瞑っているだけなのだろうが。

外の強い日差しと、動かない時間。