朝は言うほど暖かくはなかったけど、帰りはたしかにコートを着ているのも意味がないほどの暖かさだった。八重洲でワイン二本と日本酒一本を買ってしまって、すごい重さを手にぶら下げてしまった。しかも、電車は混んでいてやや遅れていて、とにかく重さに耐えて、ただじっとしていた。このまま暖かい日ばかりになっても、それはそれでちょっとなあ…などと思った。幸い、明日はまた冷え込むらしい。雪さえ降るらしい。雪は嫌になる。先日髪を切っているとき、店の子たちが、今年は雪を見てない。雪がみたいみたいと騒いでいたので、雪なんかみたくない。朝電車が動かない。路面が滑ってあぶない。ろくなことがない。と反論したが、雪がちょっとだけ降ってほしい。雪が見たいと言って聞かないので、勝手にしなさいと言う。小さなハサミで細かく微調整して切り揃えてくれたあとに、はい、できました、と言って、げらげらと笑うので、何がおかしいの?何なのよ、と言って相手を見ても、ずっと笑っているばかり。…いったい、何なのか?まあ、いいけど、明日は寒いらしいよ。暖かくして出かけよう。