千葉にとって、地政学的な重要拠点といえば、浦安、舞浜等の有名拠点と並んで、海浜幕張もその筆頭に挙がる。地域産業、観光、畜産、外交、軍事における最重要拠点として今では全国にその名を轟かせていると云っても過言ではない。


新松戸で降りて、ホームを歩く。武蔵野線乗り換え口が、どうもはっきりとわからないのは毎度のことである。ここでは焦らず、案内板を見て、幕張、舞浜方面のホームへ上る。


階段を上ってはじめて、この駅の場合は、思った方向を遮るようにして、別のホームが右から左へのびているので、ああ、ここはそうだった、そうだったと気付くのだが、常磐線武蔵野線の線路が、空中で、十字に交差していて、その空中交差が、上下感覚を微妙に麻痺させて、武蔵野線のホームにいる連中はみんなどことなく夢うつつである。


武蔵野線東船橋から京葉線に乗り換えるのだが、このあたり前後もほんとうに凄い。まず、人が多い。死にたくなるくらい嫌な混み方だ。そして、車窓の風景が、もの凄い。


千葉というのは、本当に凄い。木々一本一本からして、千葉の感じがする。とにかく、その荒涼とした具合が半端ではない。京葉線の、習志野海浜幕張にいたるまでの景色を見ていて、これはちょっと、さすがに酷いと思った。子供が思いつきで適当に描いた絵のような感じがある。やる気は、おそらくまったく無いくせに、ちょっとしたことでやる気あるフリするから、全体的にまた調子が狂って、何もかもが、わやになって、なにしろ風景もぜんぶ変だし、川も公園も繁華街もあるけどみんな演劇部の高校生の芝居の書き割りそのものという感じで、道路に書かれた車線や横断歩道の線すら、指定業者ではなくどこかいかがわしいよくわからないだ団体に手によるものではないかという感じがする。すべてのヴァルルが、狂っているというか、横断歩道の白線の白の鮮やかさが廻りと較べてもおかしいというか、ふいに現れる運河みたいな水路に、たくさんのヨットが停泊していて、その全体的な景観の、もの凄く、とってつけた感とか、その後のビルの佇まいとか、周辺の微妙な感じとか…。なにしろ、これぞ千葉だなと思う。埼玉頭とはまた違う疲労感。このだるい感じ。イオンモールにおる蔦屋書店とか未来屋書店を見た。