東浩紀「写生文的認識と恋愛」。まだ全部読んでないが、これもすごく面白い。(以前読んでるはずだけど完全忘却状態だった。)漱石論としての面白さでもあるけど、ある意味この論考そのものが恋愛論のようにも読める。少なくとも自分はきわめてリアルな恋愛論。というか「三四郎」を、かつて自分はそういう異様にリアルなものとして初体験したという記憶があるし、自分の現実的に恋愛的な記憶が残っているとしたら、それもたぶんこのような形式に沿っているのではないかとも思うような、そのような図式的に明確なものとして、ここに書いてあったという感じ。(それがやはり、「三四郎」に書いてあった、ということを、東浩紀が指し示している。)