起きたら11時。こんなに寝たのは久しぶりだ。と思ったら七時間とそれほどの睡眠時間でもなかったが、たしかにここ最近では最長である。荒川沿いを散歩する。冬の晴天。千住新橋から川を見下ろす。水鳥が、白い点が散らばるように川面に浮かんでいて、風が吹くと川面に細かい波が立ち、鳥たちは同じ姿勢と配置のままで、かすかなスピードで横へ流されていくようだ。その上を、ちょうど僕たちと同じくらいの高さを、カモメたちが滑空する。彼らも翼を固定して風に流されながら、時折一羽ばたきか二羽ばたきして姿勢をととのえて、ふたたび滑空してそのまま待つ。飛んでいるのではなく、立ち止まっているのかもしれない。橋の上の僕たちと、宙に浮かぶカモメと、川面の水鳥たちとの、同時進行する時間そのものが、そのとき不思議と強く意識に上ってきた。おお、時間の奥行というか、これが見えないはずの立体構造の感触だと思った。


今年は、けっこういろいろ新しい音楽を聴いた方だったと思うが、まあ一年を総括してどうのこうの言うほどは聴いてない。とりあえず最近はJordan rakeiの「Cloak」は、かなり何度も聴いた。これは好き。