自由


新宿に行った。とくに用事もなかったけれども、あまりにも天気がいいし、せっかくだし、どこかには出掛けようかと、とりあえず出かけた。古着屋とかを見た。ビジネスっぽいやつが少しはあるかと思ったが、あることはあったが、ちょっと、まあこんなのは、僕はもういいやという感じ。新しいビルに移転したTSUTAYAのdvdとVHSレンタル店舗へ。とくに何も借りず。まだ観てない作品が、家にいっぱいあるしな。新宿御苑のものすごい人混みを確認しつつ四谷方面を適当に散歩して、曙橋まで歩いた。日差しが暑い。またこんな季節になって、いよいよまた時間が流れ過ぎていくというのは、わけもなく憂鬱にもなる、ような気分でもあるな。毎年毎年、少しずつ、できることがかぎられてきて、少しずつ不自由になっていく、それをじっくりと確認できるだけのこころのスペースは用意されているという感じかな。


一昨日のランチのとき、iPhone7、iPad Air 2と買った経緯を会社の人に話してたら、相手はかなり携帯電話の世界に詳しい人なのだが、これまで僕が毎月払っていた金額と今後の金額を言ったら驚いていた。だったらちなみに、毎月幾らなんです?と聞いたら、家族四人でうち(家族二人)の半分くらいだった。しかもパケットは僕より相当多く使ってる。そんな…いったいなぜ?と思って詳細を聞いたけど、なるほど、目の付け方と買い方が上手いのねということ。何かと何かのマイナス分がものすごく大きいので、実質タダみたいな請求額になっている。タダは大げさだが、見ると加算されたのとほぼ同等分が引かれる感じで、結果的に基本料金に少し加えたくらいで払ってるようなものだ。基本使用料とパケット定額料とオプション料は、絶対に払わないといけないのだが、本体金額を如何に消すかと、別の割引プランを如何に組み合わせるかが肝心なのかな。機種は最新にこだわらないとか電話会社であれば今ならやはりプロバイダーと回線契約を組み合せるとかだとかなり強力らしい。


しかし大体電話料金の話は「お得ですよ」の話でも「損ですよ」の話でも、心から納得できる話を聞いたことが無い。じっさいは何でもないようなことを面倒くさい話にしているだけというか、蓋を開けてみれば、なんだそれだけの話か、と思うことばかりだ。その時々の、電話会社が自社都合上力を入れたい部分を見据えて、それに合わせて自宅のインフラも更新していくくらいの気持ちであれば、一番経済的なのだろう。パチンコ屋の新装開店で新台を狙うのと同じだ。でも、そこまでするのは面倒くさいとも言える。支払い金額を下げる努力というのは全て、端的に労働であって、ポイントとか、マイレージとか、節約とか、かしこい消費生活とかも、すべて労働行為で、ギャンブルとかもたいていのやつは労働と変わらないのかもしれない。アイテム集めるゲームも、ダイエットで値をグラフ化するのも、そうかもしれないな。労働というのは、面倒くさいけど、やればそれなりに楽しいものだ。夢中になる、血眼になる、くらいのものだ。