Queen

ボヘミアン・ラプソディ」MOVIX亀有で観た。上映時間二時間半くらいを観終えて、これが、いま世間で大ヒットしているのか…とあらためて驚く。世の中の皆さん、ほんとうにクイーンが大好きなんだなと。もちろん僕もクイーンは人並みには好きだし、とてつもなく優れたバンドだと思っている。いや唯一無二のバンドと言った方がいいかもしれない。ぜんぜんリアルタイムではなくて完全に後追いだけど、学生の頃の一時期は夢中になって聴いた。個人的には2ndから4thまでをことのほか好む。ミュージシャンの伝記映画も色々あって、その中において本作はとくにすごいわけではないとは思うが、というかクイーンを好きでこれを観る人のこと考えてこういう具合にしか出来ないだろうなと納得するしかないような映画だったが、とはいえ音楽が流れていればとりあえずは楽しくて、冒頭の「キープ・ユアセルフ・アライヴ」演奏シーンなど、うおぉ!ここでか!?と、ひそかに鳥肌が立ってしまったのだが…それにしてもこれを、みんなが、大好きなのか…という今更ながらの驚きはあった。場内の観客はふつうに静かに鑑賞しているのだが、何となく全員「静かにノリノリ」というか、とくにクライマックスは「みんなすごく楽しんでる」という雰囲気が座席越しに伝わってくるような気さえして、すげえなあ、クイーンすげえわ…と何度も感じさせられた。

劇場を出て、僕もそうだったろうが、妻もかなり疲れた顔をしていて、もうおなかいっぱい、当分あの音楽は聴きたくない、しばらく聴く必要がない、とまで言いたいほどの気分だった、はずなのだが…帰宅後なぜかYouTubeでクイーン関連の映像が検索され、そのまま終わりなき連続鑑賞会になってしまって、まさかこんなことになるなんてと暗澹たる気分でお互いの顔を見つめ合うことになり、やはりヤバいというか、クイーンは謎、すげえ危険だとあらためて思い入った。