一人で

角田光代の「もう一杯だけ☆ご一緒に」を、つい全部読んでしまった…。

https://business.nikkeibp.co.jp/atclcmp/15/040900081/

一人呑み愛好家あるある話として頷かずにはいられない箇所多し。

一人で酒を飲みたいとは一体何なのか。それを呑みたい食べたいというとき、なぜ一人の方がいいのか。一人の方が集中できるからか、気兼ねなくしていられるからか、好きなものを好きなだけ注文できるからか。しかし料理はえてして二人前くらいの量があったりするもので、一人だとかえって注文するものが限られたりもする。呑みたい食べたいではなく単にそこで一人でいたいということか、あるいは誰かとの偶然の出会いを期待しているのか、それはどちらとも言えるし、どちらもありえるし、そうならないこともある。結局お店は、その日に行ってみないと、そのときどんな雰囲気が出来上がっているのかはわからない。こうであってほしい、こんなひとときを過ごしたいとか、あらかじめ期待してない。行けば、和気藹々なときもあるし、静寂に包まれてるときもある。いつでも予想通り、とも言えるし、いつでも予想外、とも言えるが、最終的には、今日もやはりこの店だったなあ、という感想になる。その見かけだけ変化に富んでいるけど日々と共に続く単調さが好きなのだともいえる。