休日

時間そのものが莫大な量あるのに、あれよあれよという間に流れ去る。ふだんは化合する物質が今日だけは何とも結びつかずただ空気にさらされているかのように。一日がまだ始まったばかりの午前中、時間という物体の存在感に気圧される。連続で十日も休日が続くのはほとんど経験がない。いやこれまでも正月とか予定を入れた大型連休とか、毎年のようにあるけど、なぜか今回はそれまでと違う、とくに昨日今日と連日天気もよく快適な日々が続いているけれども、なぜか始終ぼやっとした変な不安の中に居る。与えられた時間いっぱい、そのまま呆然としていなさいと云い付けられたかのようで、でもこれがきっと、本来の時間の流れに違いないと思って、たぶん考えても考えなくてもどちらでもいいようなことを考えたりして、そのうち午後になり、夜が近付いてくる、とてもいい休日の一日だったと思い、しかし良いとか悪いとかは、思い出してそう感じているだけだ。今これが現実だとしても、それは既にそう思いたいものでしかない。本当の現実を直視できないというか、それに慣れていない。今この時間という現実が苦手なのだ。休日はいつも落ち着かない。