シュナン・ブラン

とくに今週は、気疲れすることがじつに多くて、まいったなあ、今後を考えると先が思いやられるなあ…という感じなのだが、結局こういうことにも、慣れてしまうのかなあ…とも思う。慣れてしまうんですよねえ、人間というのは、おそろしいことに、じつに柔軟というか、じつに基準のない、一貫性のない、気分次第な、日和見な、雑食な、根無し草な、本質的にはこだわりも根拠ももたぬ、そういう生き物なのだ。人間が、ではなくて、僕がか。

あーあ、これから戦地に赴くのか、そこで死ねと、上官から命令が来ちゃったしなあ…と思いながら歩いていて、ああ今週は受難の週だな、受難、受難…と思いながら歩いていて、そのうちにジュナン、ジュナン・ブラン。という言葉が浮かび上がってきた。白ワインのブドウ品種、それはシュナン・ブラン。そんな考えが頭に浮かんでは消えていくのを、まったく面白いと思ってないし、今ここにこれを書いて、それを面白いとも思ってない。でもまあ、どうでもいいか…と思って、なかばあきらめの思いで、背中を丸めただらしない姿勢で、とぼとぼと歩いているようです。