昔は、きたない料理屋の、奥の狭い部屋の染みだらけの壁に寄りかかって、一升瓶に半分ほどの酒と、素朴で質素な肴で、地味でさえない芸者まで呼んで、そんな侘しい宴会を、若者二人でやったのだろうな…と思った。庄野潤三「山の上の家」という本に収録されてる「青葉の笛」を読んでいて、そう思った。

庄野潤三1921年生まれか。つまり戦後にあらわれた第三の新人世代が、今もし生きてたら、百歳前後ということになる。そういえば、この前テレビに、野見山暁治が出ていて、百歳記念の展覧会をいま準備中らしいけど、野見山暁治1920年生まれである。百歳の画家でさえ、戦後になって活躍した人ということになる。そのくらい、戦前という時代は遠くなった。せめて二十年前なら、戦前を直接知る人たちが、今よりはまだ多少いたはずなのか…とも思う。

ちなみに、下記の人物に共通する事項とは何か?

アル・カポネ
ルーチョ・フォンタナ
ウラジーミル・ナボコフ
デューク・エリントン
フレッド・アステア
川端康成
アーネスト・ヘミングウェイ
アルフレッド・ヒッチコック
ホルヘ・ルイス・ボルヘス
ハンフリー・ボガート

 

答え:全員同い年(1899年生)