Charlie Watts

チャーリー・ワッツ死去とのこと。ストーンズのレット・イット・ブリードをはじめて聴いたのは高校一年生のとき。CDというメディアが、世の中に出始めてまだ間もない頃だ。当時の自分にとって、古い音源を聴くというのは、まったく新たなフォーマットに乗せられた、古いのに新しい、古さと新しさをどちらも併せ持った音楽を聴くということだった。だからこそ、その感触を求めて、あえて古いものばかりを聴いていたのではないかと、今になって思いもする。

新しき古さ。レット・イット・ブリードのCDを開封したときに立ち昇った匂いの新鮮さを、いまだに思い出せるほどだ。アルバムタイトル曲レット・イット・ブリードのドラムの最初の入り方。あの重さと駆動感。それをいま、再生してみる。久しぶりだけど、あいかわらず、だ。ギミー・シェルターのイントロが、フェード・インしてくる瞬間が、当時も今もまったく変わってないということを、夢で見た出来事のように感じてしまう。