グラス

昨日はワイングラスが割れて、今日はビールグラスが割れた。二日連続、不思議な連鎖反応。しかしグラスや食器を割るときは、いかにも明快な、手が滑ったとか倒したとか落としたとか、そういうわかりやすい失敗で割るのではなくて、いや、もちろんうっかりの失敗ではあるのだが、それにしても、え?なんで?ふだんはもっと強い衝撃にも平然と耐えてるじゃん…とか思わず呟いてしまうような、こんなことくらいで割れる?とか訝しく思うような、たった今起きたその出来事がまるで夢みたいにしか思えず、目の前の壊れたガラスをただぼんやりと見つめているだけ、みたいなことになる。この前触れのなさ、予想のつかない、予測の出来ない感じは何事だろうかと。もしかして各ガラス類、食器類は、はじめからひそかに寿命を持っていて、何があっても寿命までは持ちこたえるし、寿命がきたら何もなくても自然に壊れるように出来ているのではないかと、そんなことさえ想像してしまう。いや、それは考えようによってはその通りか。食器にかぎらず何でもそうと言えばそうなるか。