夏豆塩

大量の枝豆をもらう。一番大きな鍋で茹でる。塩分、枝豆をゆでるときに加える塩、そして茹で上がった枝豆に加える塩。湯を捨てるときの、濛々と沸き立つ湯気に、手と顔を火傷しそうになりながら、指につまむことが出来ないほどの熱さのうちに、大皿に盛られる枝豆の山。ビールを片手に、片っ端から食べて、殻を捨てて、たちまちのうちに、捨てた殻が積みあがっていく。塩分、口に運んだときに殻から押し出された豆と共に、表面の塩も一緒についてくる。塩辛ければ、表面をあまり舐めないようにして、自分なりに調節できる。少しずつ冷めていくにつれて、塩味が強まっていくので、口への運び方を変えながら、ビールの香ばしさを活かすように、最後まで進める。これを食べているだけで、夏を乗り切れないだろうかと思う。