宇宙・日本・上野・蕎麦


「仕事の帰りに一杯だけでいいから呑みたいのだけど、あんまり本格的なバーとかは気後れがするしカウンターで独りでカッコつけてるみたいな状況になるのも嫌だし何より店の従業員と話をしなきゃならない雰囲気になるのが億劫でめんどくさい。でもそういう面倒が全然ない店というのも世間にはいっぱいあって、例えばファミレスとかチェーン店系の店ならほぼ希望通りほったらかしで黙って呑んで帰れるのだが、でもそれだと逆になんか味気ないというか微妙に自分が寂しい感じに思えて情けなくなるというか、それはそれで、なんとなく嫌なので、そういうのの、まあ良い按配に折衷的な、ほどよいバランスの、恥ずかしくないような、気後れもせず気兼ねもなく力抜いて楽できてかつ奥底では自尊心も維持できるという…、そういう店を知ってれば良いのだけど知らない。」などという事を以前に書いたことがあるけど、最近になってようやくわかってきたのは、結局、そういう自分にとって、一番居心地が良いと感じられる場所というのは、結局のところ、蕎麦屋さんなのだ、という事なのであった。蕎麦屋で一杯やってシメにせいろ。みたいな、きわめて「如何にも」な感じの、如何にも「粋」ぶった感じの、要するにきわめて俗っぽくて恥ずかしい感じのパターンなのだが、でもその恥ずかしさとか俗っぽさへの抵抗感を差し引いても、蕎麦屋は良い。なんだかんだ言っても、ふらーっと店内へと吸い込まれてしまう。。幸い、上野というロケーションは蕎麦屋に恵まれており、お店は掃いて捨てるほどあるのでますます大変よろしい。これから夏にかけて、まだ日のある随分明るいうちから、冷酒でゆっくりとやりたいですね。